音ゲーマー目線で、『世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 勝ち続ける意志力』を読んでみた

eスポーツが注目される昨今、読んでみたいと思う本があったのでこの機会に読むことにした。

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

勝ち続ける意志力 (小学館101新書)

 

自分自身音楽ゲームなどのゲームを続けてきて、上達法やノウハウ、技術を磨くという点で自分なりの思考ビジョンが確立されてきたのかなと思う。

しかし、自分の上達に限界が見えてきたのではないかと迷うことも最近あり、その方針に間違いが有ったのではないかと迷いを感じることもある。

そこでジャンルは違えど、ゲームの世界でトップを走る先人の思考に興味を持ち、この本を手に取った。プロゲーマーの梅原大吾さんの本だ。

この本を株やってる人が薦めていたことから、勝負などそういったフィールドに普遍的に役立つヒントが有るのかと思い、読んでみる事にした。

読んで思ったこと

一つの事を極めるに至った人間は、自分なりの芯がある。たくさん迷ってきたことから研ぎ澄まされている。

言葉一つ一つに説得力を感じられるのは、苦悩も成功も具体的なエピソードを挟んでいるところだ。経験に則した話なんだな、と分かる。

普段ゲームをしない人にも通じるよう、ゲーム用語などは抑えて書かれている。

 

言葉の一部には共感できるが、所々いまいちピンと来なかったり、それは無いだろ~と思ったりしてしまうのは、私は中途半端に努力して中途半端な実力止まりの人間だからなのかもしれない。

言葉全てに対して、自分なりの共感、反論、結論が出せる日がくるのだろうか。

 

また、本の冒頭でも言及されている逆転劇の動画。


Official Evo Moment #37, Daigo vs Justin Evo 2004 in HD

体力残り1ドットから、相手の連続技を完璧なタイミングで全てガードしきって逆転したあの名試合。

この動画自体は以前から知っていたのたが、今回、冒頭で取り上げられているのを読んで改めて見ると視点が変わる。

このプレイングを実際にしていた時の梅原さんはこんな心境になっていたのか、極めた人間の思考ってこうなるんだな、とも思う。興味深い。

自分自身、格闘ゲームはかじる程度のプレイヤーだが、eスポーツが身近になったことで大会なども生で見たりすることもあるので、あのような環境で見事に逆転劇を決めたのはすごいことであると再認識した。

上達法のはなし

 音ゲーと格ゲーは、大きく異なる点がある。

 大きな違いとしては、格ゲーには対人の相手が居ることがほとんど。一方音ゲーは(たまに対戦モードがあるが)大体の場合自分自身との戦いとなる。

そんな違いはあるが、これはその通りだと特に共感を覚えた言葉を紹介したい。

自分の足元にある階段を一段登ることもできないのに、山のように高い目標へとたどり着けるわけはない。

-世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 勝ち続ける意志力/梅原大吾

音ゲーを上達したいと思った時、Lv1から一つ一つやってきた私からしたら共感しかない言葉。
音ゲーやってると、なんだかんだで身の丈に合った目標を立てながら進めるのが上達の早道ではないかと思う。

また、目標とメンタル維持のコツのことも経験談を交えて描かれており、参考になる。

音ゲーは上手さをはかるものさしが複数あれど基準は固定なのもあって、特にメンタル維持が重要なジャンルであると感じる。必見。

大事なのは変わり続けることだ。良くなるか悪くなるか、そこまでは誰もわからない。
しかし経験から言うと、ただ変え続けるだけで、最終的にいまより必ず高みに上ることができる。

-世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 勝ち続ける意志力/梅原大吾

個人的には、運指を新しく覚えたときの話が思い出されました。
今のやり方でつまったと感じたら、いろんな手段を試すことができる。
この考え方ができるのは一つの問題に対して試行錯誤することができる、ゲームだからこそに思う。

この大胆さを人生に活かせたらきっと変わることができるんだろうな。

諦めた時点ですべてが終わることもまた真実だ。そして、人の目を気にしていたら、諦めないで続けることは難しい。
努力を続けていれば、いつか必ず人の目は気にならなくなる。

-世界一プロ・ゲーマーの「仕事術」 勝ち続ける意志力/梅原大吾

これ、最初の壁を越えて入門してちょっとたったくらいの人に伝えてあげたい言葉ですね…
音ゲーって、リアルでも人の目があるからだったり、SNSでも周りの人が言うことが気になってしまうなどで心理的ハードルになってしまうのではと思います。
継続は力なり。

 

どうでしょう、格闘ゲームがきっかけで気づいたことだとしても、ほかのものの上達を目指すときにも通じる言葉であると思います。

だって私自身が別ジャンルのゲームやってて思ったことと似ているのですから。
こうして本に書かれていたのを読んであぁ、感じたことは間違いじゃなかったのだと確信を得られた。

大切な事はゲームから学んだ

私自身も長いことゲームと付き合ってきた(最初に出会ってから13年くらい)であるが、ゲームから何かを得たなぁと感じられるようになったのは最近のこと。

こうして得た考えが間違いじゃなかったと気づけた本。

 

やりたいと思えることが有るうちはそれをやりたい。

たとえそれがゲームであったとしても、ゲームが好きだと言えるうちは続けていきたい、そう思えた。

そして何か得られるものがあるかもしれないから。

 

さて、『勝負論 ウメハラの流儀』も購入済みなので読まんとなぁ。

 

勝負論 ウメハラの流儀 (小学館新書)

勝負論 ウメハラの流儀 (小学館新書)

  • 作者:梅原 大吾
  • 発売日: 2013/10/01
  • メディア: 新書