プレーするまでのきっかけ
筆者は最近、アーケードゲーム『機動戦士ガンダム アーセナルベース』を始めたのだが……、
実はガンダムシリーズをほぼ知らないのであった。原作知らないのに始めたのかよ!
ゲーム内容としてはリアルタイムの戦略系ゲームで、そこまで複雑な操作も要求されず、ほどよく頭使う感じで結構面白かったのもあって……。
近年のアーケードゲームの中でも貴重になりがちなかっこいいお姉さんとイケメンとイケオジと少年と豪華声優成分が多くの割合で含まれてるのも良いところです(人気版権パワーすごい)
最初の一作にAGE
そんなシリーズミリしら筆者がガンダムって言われて真っ先に思いつくタイトルが初代以外だとAGEだったりする。
筆者はイナズマイレブンとダンボール戦機なレベルファイブアワーで育ったオタクだったりするので、ガンダムAGEはその2作品と同時期くらいの作品のはずなのだが、レベルファイブ(日野社長)が関わってる作品ってことだけは知ってて観たことはなかったなーと。
今になって近年手がけた作品のシナリオを見てみると、ロボット、SF、宇宙とあの社長の好きそうな要素がこれに詰まっている。ある意味全部盛りな本作に今更興味が沸いてきた。
(ざっと挙げても、ダンボールの中でホビー用小型ロボットが戦ったり(宇宙にも行く)、宇宙でサッカーしたり、人間に転生した妖怪が宇宙人と戦ったり……)
あと、レベルファイブの最新ロボットゲームとして『メガトン級ムサシ』もあるので、それとの対比のためにも触れてみようかなと。
AGEは他のシリーズとは繋がりがなく、独立しているので宇宙世紀諸々の前提知識は無くても大丈夫とのことで。
そしてガンダムを題材としたゲーム化作品の中でも珍しく、ストーリーがアニメの追体験となっていて、ストーリーを把握したいだけならゲーム版だけでも十分、アクション要素もあるRPGとのことなので、
アニメをただ観るよりもアクション要素あるゲームが好きで、ゲームからシリーズに入りたいタイプ(でPSPかVitaを持っている)、
ならば最初の一作にAGEという選択はわりとありかもしれない。
というわけで、アーセナルベース本格参戦までにガンダムAGE履修しとくか!と思ったのでした。
(※2022年10月19日現在、アーセナルベース実装済みのAGE関連キャラはガンダムAGE-1のみ)
AGEゲーム版は2バージョン展開で(ここでもバージョン分け商法か!)、協力プレーで遊べるミッションと手に入る機体が異なるらしい。
ストーリー部分に違いは無い様子なのでどっちでもええわ、ってことで、筆者が遊んだのはユニバースアクセル版。
分岐部分については触っていないので、本記事は本編ストーリー部分のみの感想となります。
100年に渡る戦争を書く、という中々に大変そうなテーマであるが、それをどう描いたのか!
筆者のシリーズ知識量
・とりあえず代表的な作品のアニメ第1話程度はざっくり見た
・他作品のキャラ知識はアーセナルベースから得た
・近くのゲーセンにあったガンダムvsガンダムNEXTはちょっとやった(PSP版もあったということで、アクション要素の比較としてやっとくのも良かったかもしれない……)
・あとはゲーセン仲間と妹氏とツイッターTLからの情報
フリット編
やはりガンダムシリーズということか、序盤からシリアス。レベルファイブ作品母親死亡描写RTA部門でも良い順位につける。
まぁ過去作で大体シリアス要素ぶっこんできていた社長シナリオなので予想はしていた。むしろ社長シナリオでそういうのを読みたかったところだったので助かる。
個人的に1、2章の内容はともかくテンポ感は良かったんだけど、3章は詰め込み多くて展開早すぎでは……?と思ったり。後半はすでにクライマックスな雰囲気で、え?もう最終決戦?って感じ。心の準備ががが。
あとこの章で欠かせないのは、ユリンっていうかわいい女の子が出てくるんですが、
参戦作品&MS情報 | AC「機動戦士ガンダム エクストリームバーサス マキシブースト ON」公式
エクバに参戦してるくらいだから他の章のパイロットキャラくらいには搭乗シーンあると思ってました(どういう基準だ)。
パイロットの正体もうちょっと引っ張っても良かったんじゃないかな……。
もしくは彼女がモビルスーツに乗ることになるまでのパートもあればもっと好みの展開だったかな!
ユリンの存在と結末があまりに衝撃的だったのもあり、今後のフリットの方向性に強い影響を与えることになる……ところが描かれる。ガンダムAGEのコンセプトのおかげで、キャラの過去から追うことができるのは本作のいいところだなぁと思う。
フリットの激昂シーンからの展開見た後、思わずCERO見直したけどA(全年齢対象)なのか……まじか……。
思えばフリットって最初から極まってたな……と今なら思ったり。
あとAGEシステムの設定はすっごく便利だな!社長シナリオと絶対相性いいやつだわ。
フリット編ゲーム部分
一番難しく感じたのはここのラスト付近(アンバット突入)かもしれない。
リトライ時にカスタマイズとかし直せないのも地味に気になる。そのせいでムービー内容の辛さ的にも地獄を見たわ。(ムービーやイベントは飛ばせます、良かった……)
ほぼ一対多で多くの敵から狙われることもあるため、雑魚戦は距離を取って飛び回りながら一体一体チクチク射撃で個別撃破、ラスボス戦はチャージアップアイテム持ち込んで開幕全力でロックオン変更してアイテムでゲージ回復してスキルを連続で打ち込むという超ごり押しクリアしたんだけどこれで良かったんだろうか……。(このおかげでアイテム関係のR押しながら操作が上達したという)
フリット編クリア時のレベル
パイロットレベル11
AGE1コアLv10
レイザーアームLv6
アセム編
主人公はフリットの息子、アセム・アスノ!舞台も一転、学園モノが始まった!?
なんというか一番レベルファイブ感ある主人公に舞台で日野社長の得意分野感。ダンボール戦機とかイナズマイレブンの頃の空気を感じられるわ。アセムくん学園内人気ありそう。
学園のモビルスーツクラブを取り巻くロマンス、そこに絡んでくる謎の転校生(イケメン)、近づく大会に向けて若者達が学園生活しながら努力していく姿は良いぞ……。
ロミリーとの学園生活中のさりげない会話から、じわじわゼハート意識してるな……?と分かっていくのが面白い。
謎の転校生ことゼハートさん、DIVAメッセンジャーのコメントとか意外と面倒見が良いところとかイメージと違ったのが印象的だった。そして結構学園生活楽しんでるじゃないか!そんなところは見てて楽しかった。
今学園ものガンダムで水星の魔女がアツいのもあって、こういうの良いよなぁ~、と思うのであった。
ウルフさんはフリット編初対面時はなんやこいつ小学生か?な印象だったのがすっかり頼れるポジに。変わってしまったと言われるフリットに対し、あんまり変わってないウルフさんに安心感覚えるとは。
軍に入ってからは戦艦の仲間たちの人間関係が見どころかも。前章の人達の子供が出てきたりとか。アリーサにはわりと好感持ってたよ自分は。
あと個人的には、DIVAメッセンジャーで一人挨拶が遅れたり、戦闘前の会話で毎回胃が痛そうにしていたパイロットのマックスさんが妙に印象に残りました。
そしてクライマックスに向かってどんどんフラグを立てていく仲間たち!やめてくれ!
最後にゼハートがアセムに語りかけるシーンにはグッとくるものがあったなぁ。彼もまた優しさを持っていたんだ……。
アセムとゼハートやロマリーとの交流、軍に入ってからの成長、そして自らの目的に気づくまでの話としては綺麗にまとまってたんじゃないかなーと。社長シナリオはこれくらいの長さで章完結型にするのがちょうど良い気がするよ。
アセムくんに関しては、他2人の主人公と比べると結構純粋なところや努力のシーンがあるから共感できるシーンも多いのよね。
アセム編ゲーム部分
フリット編で苦労したのもあって、すこしはレベル上げしとこう、と思うも、連邦軍基地使えるようになってすぐ近くにいるMSGバトルで勝てないんですけど……(汗)
とはいってもストーリー中でもらえる機体も仲間もフリット編より性能がよくなっており、特に換装や稼ぎみたいなことはしなくても(アイテムをこまめに持ち込む、セーブするとかも徹底するようにしたのもあってか)フリット編と比べて苦労するところは無かった。
やはり最後の連戦がちょっときつかったくらい。ボス戦のBGM好き。
バトルでAGE-2の可変機能を活かそうと試みるも、すぐにエネルギーが切れるため使い所はよくわからんかった。
アセム編クリアレベル
パイロットレベル20(連戦突入時)→22
AGE-2コアLv3(ゲージ重かったうえにパラメータ上昇も少なかったから上げるのやめた)
キオ編
アセム編はいい最終回だった……。
しかし戦争はまだ終わらなかった。アセム編の余韻には浸らせねーよとばかりの新章突入だよ!まぁこういう唐突なとこが社長脚本らしいっちゃらしい。
ヴェイガンによる地球侵略も激化しており、前2編と比べて平和な次期の描写が短いのが……。
今回の主人公はアセムの息子、キオ・アスノ。
見た目よりも男前な性格していて、やはりアスノ家の人間だなぁと思うなど。
軍を退役したフリットも登場。アセム編から見るフリットと違って比較的良好な関係なようだ。微笑ましい……ただまぁあのおじいちゃんに英才教育されているのか……と不安に思ったり思わなかったり。
あいつの事は口に出すな、とまでフリットに言われ、行方不明になっていたアセムの安否が判明するんですが……、うん、信じていた息子がああなってたってお堅い軍人気質な父から見たらそう言いたくなるのもわかる気がする。子供には刺激が強すぎるし筆者は正直ときめいた。フリットとの関係からしてそのうちこうなりそうとは思ってた。
しかし彼なりに考えたやり方で戦争に介入し、それでしっかり成果出してたんだからすごいぞアセム。
キオは他の章の主人公と比べても中々ハードな展開にさらされますが、キオがまっすぐに育った少年で良かったとおもうよ……。この章でキオが経た体験が、アセムやフリットとの関係のキーになるのが良かったなと。
あとゲーム的性能では正直どう使えば良いのか分からなかった可変機能をストーリー中でちゃんと活かしてたのはおおっ、と思いました。
この章で印象に残った人はナトーラさん。
経験が乏しいにも関わらず、最初は当てつけ人事で艦長にされて、そこに退役したフリットが戻って指揮をとるというとにかく不安しかなかったけれど、最終的にはしっかり成長を果たした姿を見せてくれたのがかっこよかった。
あるイベントにて取り乱したフリットに対し、艦長としての振る舞いをしていたのは感動したシーンの1つ。
そしてクライマックス(アニメ版では三世代編にあたる?)部分のスピード感と派手に繰り広げられる戦争描写、意外な敵との戦闘と、親子三世代で挑むラスボス戦は燃えた!
アセムがゼハートと長年の決着をつける流れも非常に熱くて良い。
エンディングも、あの父親と祖父を持ち、よくも悪くもまだ子供なキオじゃないとこの悲願はなしえなかったったんだな、ってところも含めて感慨深くなった。
キオ編ゲーム部分
バズーカはチャージ時間長いけど、足が止まった敵に向かって射程外から一方的に狙い撃つの楽しすぎやろ!
ラスボスは前半も後半も至近距離だと相手の射撃攻撃当たらなくね?ってことに気づき、絶え間なくXラウンダーを発動してボスの周囲をちょろちょろ回りながら近接攻撃連打してたらクリアできた。連戦でアイテム尽きかけてたけど残ったHGリペア2個で行けて良かった……。
……最終戦時にもらえるバズーカは全然使いませんでした。どうやって倒す想定だったのかアニメ版観ておく必要があるな。
キオ編クリアレベル
パイロットレベル30(突入時)→31
強化やパーツ変更はとくにしていない。
シナリオについて
アセム編からの盛り上がりが面白かった!
個人的には親子三世代登場したり、過去を踏まえて各々の想いをぶつけたり、最終戦闘のスケールで盛り上がるキオ編がピークで面白かったなぁ。
わりと過去作オマージュっぽい要素もあるようで。
敵の正体とか仮面の敵で3倍な赤い機体みたいな設定をはじめ、フリット編の導入とか、キオの戦法とか設定とかも?気づいてないだけで多分他にもあるんやろうなぁ……。
サブヒロインの扱いがかなしい
本人にその気があると分かるシーンもあるし、人気があるのも納得だなぁと思える程の魅力はあるのに、これシナリオの都合で選ばれない方のヒロインなんだなあ……と分かってしまうのがなんか悲しい。この辺は放送当時のライブ感なら楽しめたんだろうなぁ。
仕方ないっちゃ仕方ないんだけど、フリット未練ありまくりでエミリー複雑そう。
ゲーム部分について
エンディングを見るまでにかかった時間は19時間13分でした(データインストールなし)
アニメ全編みるのと変わらないくらいかかった。
全体的なシステムとかアドベンチャーの会話パートとかイベント中に挟まるムービーとか、まるで実家のような安心感を感じましたねぇ、ええ。
バトルパートはだいたいシューティングゲーム(TPS)。
射撃と格闘攻撃、ゲージ消費で必殺技を発動することも出来る。
PSPのダン戦とほぼ同じシステムらしい。
移動(スティック)とターゲット切り替え(十字キー)アイテム使用やスキルのタブ切り替え(R押しながら十字キー)が左親指担当のため、立ち止まらないと切り替えられないのも慣れるまで難しかった。
慣れたら攻撃の硬直中にさっと切り替えて……みたいにこなせるようにはなるけども……。
バトルを思いっきり楽しみたい人は本編をクリアしてからが本番かな。本編中のバトルはストーリーをなぞるように進んでいくため、一定のHP以下まで減らしたらイベント突入……みたいな(れべごゲーでよく見た)シーンが多い。
正直あんまり寄り道はせずサクサクとストーリーを進めていったので、寄り道要素は把握できていない。
機体のカスタマイズ要素とかも作り込まれてそうだけど、パーツ集めが面倒そうだったのと、(フリット編以外は)全く強化したり変えなくても普通になんとかなりそうだったので後半その辺無視したという。それでも問題なく進めることはできたけど、勿体なかったかなぁ。
あとは調子よくストーリーを進めていると、イベント戦が連続して入ってきて補給ができない事もあるので、
このゲームを今から遊ぶ人には、こまめにセーブ、アイテムは買える時に多めに購入、アイテムセットの確認はしっかりと、を徹底してもらいたい。ストーリーの進度によって行けるところ行けないところがコロコロ変わるのもややこしい。そのせいでアイテム補給逃しがち。
次に履修するのは
ここまでやって正直アニメ版も見たくなってきた。
今までレベルファイブ作品にそれなりに触れてきた身としては、長野さんキャラデザ社長脚本サンライズ制作のアニメシリーズからだけ得られる新鮮な栄養素がありそうなので……。
あとガンダムシリーズなので、社長シナリオの荒いところについても後々のクロスオーバー作品とかスピンオフとかでのフォローに期待出来るのは幸いなところかも。いいよなぁそういうの……。
小説版とかすごく評判良いみたいだから気になる。
※2022/11/15追記
アニメとOVA完走しました。
あ、アーセナルベースはキャプテン・アッシュ来たらやる気出す。
あとは正直、ガンダムシリーズというよりレベルファイブの新作として楽しんでたってところがある(その見方はどうなの)ので他作品も観ておこうかと。
今地上波とBSでやってる『SEED』『00』の再放送と『水星の魔女』は平行して見るとして……、
ホビアニやダン戦のオタクやってたならハマるで!と薦められたビルドシリーズ系か……。
あまりにぶっ飛んでいた第1話で衝撃を与え、キャラと序盤の内容のカオス度が正直そそられるWあたりから見てみたいなーと思っていたりします。